
イタリアの治安は安全?旅行安全ガイド
ローマのフォロ・ロマーノのような壮大な遺跡や、思わず「おいしい」と声が出る料理で知られるイタリア。一方で、近年はスリや軽犯罪といった治安面の問題も指摘されていることから、「イタリアの治安は?」「イタリア旅行は安全?」といった疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。結論からお伝えすると、イタリアは安心して訪れることができる国です。この記事では、イタリア旅行を計画している方に向けて、現地で注意すべきポイントや治安の実情、安全に旅行を楽しむためのコツを解説します。

目次
今、イタリアへの旅行は安全か
ここ数年、イタリアは全般的に安全な国とされています。一方で、ミラノ大聖堂やローマのスペイン階段といった人気の観光スポット周辺では、軽犯罪(スリなど)が多く発生しています。また、悪天候や2025年12月のエトナ山の噴火など、自然災害にも直面してきました。
イタリアの状況を把握する方法の一つは、各都市の最新ニュースをチェックすることです。デモや抗議活動の情報も含まれ、特定の都市や地域で短期的な緊張が高まる可能性があります。セキュリティアラートを受信できるよう、イタリアでスマートフォンが使える状態にしておくことも大切です。また、旅行前には外務省の公式ホームページから、イタリアの危険・スポット・広域情報を確認しておきましょう。
イタリアの治安の概要
全般的に、イタリアは安全とされており、統計データもそれを裏付けています。暴力犯罪と軽犯罪の両方の発生率は、過去数十年にわたって着実に減少しています。洪水などの気象関連の被害については、イタリアでは秋から冬にかけて最も降水量が多くなるため、暖かい時期に旅行するほうが安全です。イタリアの地震活動は、主に半島中央部とシチリア島北部に集中しています。
一方、1990年代後半には暴力犯罪が多発していましたが、イタリアの組織犯罪との戦いは成果を上げています。イタリア国立統計研究所(Istat)によると、2024年の殺人件数は327件で、前年比2.1%減少し、人口10万人あたり0.55件となっています。比較すると、米国で最も安全な州であるハワイでも、CDC(疾病対策予防センター)のデータによれば2024年の銃器による死亡率は人口10万人あたり3.7件であり、イタリアは米国で最も安全な州よりもはるかに安全であることがデータで示されています。
イタリアの軽犯罪は?
公式統計によると、報告された窃盗全体は、Istatのデータでは2007年のピーク以降、着実に減少しています。つまり、SNSで広まる不安を煽る投稿とは裏腹に、軽犯罪を含めてもイタリアの安全性は年々向上しているということです。
スリ、ひったくり、空き巣を含む軽犯罪は、COVID-19のパンデミック初期に減少しました。2023年には、全国で100万件以上の報告があり、パンデミック前のレベルに戻りましたが、2007年のピーク時と比べると発生率はかなり低くなっています。
イタリアの軽犯罪レベルはいくつかの要因に左右されます。地方や小さな町は、観光客が少ないため、大都市で発生するスリの影響を受けにくい傾向があります。また、同じ都市内でも地域によって差があります。ローマのテルミニ駅周辺は夜間に強盗に遭うリスクがあるとされる一方、モンテヴェルデなどの地区はそのような評判はありません。主な理由は外国人旅行者の流れであり、ほとんどの訪問者が大都市に滞在し、観光地周辺に集中するためです。
全般的に、イタリアは観光客の安全を高めるための取り組みを進めています。国内各地の宗教施設を含む主要な観光名所では、政府が警察の配置を増やし、主要なランドマーク周辺の軽犯罪を減少させています。イタリアの公共交通機関も安全とされていますが、主要な鉄道駅やバス停は特定の時間帯に注意が必要です。
イタリアで注意すべき安全上の懸念
イタリアで安全面において気をつけるべきことは何でしょうか。
スリと軽犯罪
ズボンのポケットにスマートフォンを入れておけば安全だと思うかもしれませんが、一瞬で消えてしまうことがあります。窃盗犯が狙うのは、クレジットカード、現金、パスポート、さらにはジュエリーなどです。犯行は、人々が行き交う都市の中心部や、観光客が密集する主要な観光名所周辺で起きることが多いです。
いちばんのアドバイスは、ジッパー付きのスリングバッグにスマートフォンやその他の貴重品を入れて持ち歩くことです。旅行者のセキュリティを考慮したバッグを提供しているメーカーもあります。
イタリアのスリは通常、人気の観光名所周辺で旅行者を標的にします。ローマのコロッセオ周辺やアマルフィ海岸沿いの町を歩く際には注意が必要です。
マフィアと組織犯罪
イタリアはマフィア(組織犯罪)の発祥地として知られており、過去には犯罪者間の抗争に関連した暴力の増加も見られました。しかし現在では、低い暴力犯罪率が示す通り、これらの組織は公の場での暴力行為からほぼ手を引いています。
観光客として心配する必要はありません。特にイタリア政府はここ数年、組織犯罪とそのファミリーに対する取り締まりを強化しています。それでも、違法・不正な活動には関わらないようにしましょう。犯罪組織が活動するのは、そうした領域です。
観光客向けの詐欺やぼったくり
イタリアの各都市も、主要な観光名所の周辺で行われる一般的な観光客向けの詐欺やぼったくりから無縁ではありません。近づいてきてお土産を売ろうとしたり、贈り物を差し出したりする行商人には、丁重に断るのが最善です。
バラやブレスレットなどの「贈り物」は、受け取った後に代金を要求されるのが通常の手口です。興味がない場合は、丁寧に、かつ明確な態度で断り、状況を悪化させないようにしましょう。
このような詐欺やぼったくりは、多くの観光客が集まる都市中心部の混雑したエリアでよく見られます。
タクシーやレストランでのぼったくり
イタリア旅行中のもう一つの懸念は、タクシー運転手の過剰請求や、レストランでの不当な追加料金です。
タクシーの過剰請求を避けるには、「taxi」のロゴが付いた公式タクシーのみを利用するか、配車アプリを使いましょう。空港や駅などで声をかけてくる個人的なタクシーの誘いには応じないでください。無認可の業者であり、料金は規制されていません。
レストランでは、着席前にサービス料やその他の料金があるかを確認しましょう。イタリアには「coperto(コペルト)」と呼ばれるテーブルチャージがあり、皿、テーブルクロス、カトラリーのカバー料として請求されます。一般的に、観光地に近いレストランほど、不正な追加料金を請求される可能性が高くなります。
洪水、地震などの自然災害
イタリアは地理的に独特な位置にあり、北部は山々に囲まれ、中部と南部は海に面しています。また、ユーラシアプレートとアフリカプレートの収束地帯に位置しており、アルプス山脈、アペニン山脈、そして中部・南部の活火山の形成の原因となっています。
ただし、リヒタースケールで「大きい」と分類された直近の地震は2016年のもので、震源地はマルケ州とウンブリア州周辺でした。エトナ山の直近の噴火は2025年12月であり、ヴェスヴィオ山が最後に噴火したのは1944年です。
イタリアで最近発生した大規模な洪水は、ハリケーン・ハリーの通過時に発生しました。この嵐はシチリア島とサルデーニャ島に主な被害をもたらし、インフラに損害を与え、シチリアのニシェーミという町で地滑りを引き起こしました。
通常、イタリアの雨季は秋と冬であるため、暖かい時期に旅行すれば洪水に遭う可能性は低くなります。ただし、2023年5月にはエミリア=ロマーニャ州で豪雨が発生し、深刻な洪水被害が出たこともあります。
公共Wi-Fiの脅威
旅行者が外国を訪れる際に見落としがちな脅威のひとつが、公共Wi-Fiです。保護されていないネットワークに接続する危険性は承知していても、オンラインに接続したいがために見て見ぬふりをしてしまうことがあります。
リスクは多岐にわたります。データの窃盗、デバイスへのマルウェア感染、フィッシング攻撃などです。データが盗まれたりスマートフォンがウイルスに感染したりすると、パスタの注文で悩むどころか、深刻なトラブルやストレスにつながりかねません。
海外で公共Wi-Fiの使用を避ける方法として、eSIMがあります。例えば、イタリア向けeSIMを使えば、ローマ、フィレンツェ、ナポリのどこにいても接続を維持できます。そして、eSIMは少なくとも、公共Wi-Fiを使うよりは安全です。
さらに、Sailyには、広告や悪質サイトをブロックするeSIMセキュリティ機能が組み込まれています。
イタリアの地域別の安全性
どの国や都市でも同じですが、イタリアの安全性は滞在するエリアによって異なります。一部の都市、あるいは特定の地区は、何らかの理由で治安が悪いことで知られています。
統計的に、イタリアで軽犯罪に関していちばん安全な都市と、いちばん注意が必要な都市はどこでしょうか。Istatのデータによると、2024年に人口10万人あたりの窃盗件数が最も多かったのは、ミラノ、ローマ、フィレンツェでした。窃盗率が最も低かったのは、ポテンツァ、オリスターノ、ヌオーロで、うち2都市はサルデーニャ島にあります。
ミラノやローマが安全でないということではありません。ただし、これらの都市ではより注意が必要です。特に、駅、主要な観光名所、歴史的な名所周辺のバーやレストランなど、観光客が多いエリアでは気をつけましょう。
より長期の滞在を考えており、イタリアのデジタルノマドビザや通常の就労ビザを取得して移住を検討している場合は、住む予定の都市の地区について事前にリサーチすることをおすすめします。
大都市とは異なり、主要な観光地から離れた小さな町は、あらゆる種類の犯罪において一般的に安全です。ただし、ここでも移住前の十分なリサーチは欠かせません。
イタリアの安全対策のヒント
イタリアは主要な観光地として安全ですが、特定のエリアでは警戒が必要です。軽犯罪やその他のインシデントから身を守るためのヒントを紹介します。
周囲に注意を払う。観光名所の近くでは、常に周囲と所持品に注意を払いましょう。窃盗犯は群衆を利用したり、騒動を起こしたり、注意をそらしたりして、ポケットやバックパックから物を盗もうとします。
セキュリティを一段階強化する。可能であれば、書類、スマートフォン、貴重品にはもう一段階のセキュリティ対策を強くおすすめします。ジッパー付きのポケットや、体に密着させられるスリングバッグなどが有効です。バックポケットには絶対に貴重品を入れないでください。
所持品を放置しない。安全な場所に置いたつもりでも、誰でもアクセスできる場所なら盗まれる可能性があります。カフェやレストラン、ベンチに座る際も、貴重品は常に身につけ、バッグやバックパックから目を離さないようにしましょう。公共交通機関でも同様に、所持品は常に近くに保管してください。
見知らぬ人からの贈り物を断る。世界中で、そしてイタリアでもよくある観光客詐欺として、親しげな人が花、ブレスレット、その他の小物を差し出してきます。無料だと思って受け取ると、後から代金を要求されるのが手口です。丁寧に、落ち着いた態度で断りましょう。
配車アプリか公式タクシーのみを利用する。配車アプリの利用は一般的に安全ですが、タクシーを利用する場合は、正規のタクシーか確認しましょう。タクシー運転手が客に声をかけることはないため、目的地まで乗せると声をかけてくる人がいたら、大幅にぼったくられると思って間違いありません。
公共Wi-Fiを使わない。イタリアの多くの施設では無料Wi-Fiを提供していますが、公共ネットワークはサイバー犯罪者が容易に侵入できるため、信頼すべきではありません。現地のモバイル事業者のSIMカードか、eSIMアプリをダウンロードしてイタリア滞在中も接続を維持しましょう。
旅行保険を確認する。イタリアに出発する前に、予期せぬ費用に備えて医療保険プランに加入しましょう。イタリアの医療機関は一般的に日本の健康保険を受け付けていません。イタリア旅行向け、またはヨーロッパ旅行向けの保険に加入するのがおすすめです。
現地ニュースを確認して自然災害に備える。旅行先の国・地域で何が起きているかを把握する方法のひとつは、自然災害に関する最新情報を含む現地ニュースをチェックすることです。潜在的な洪水や火山噴火などが含まれます。スマートフォンが緊急通知を受信できるようにしておきましょう。外務省のたびレジに登録しておくのもおすすめです。
問題が発生したら緊急サービスに連絡する。安全上のインシデントが発生した場合は、まず緊急サービスに連絡してください。イタリアの当局への一般的な緊急番号は112です。また、消防は115、警察は113、医療サービスは118に電話できます。現地の法律では、軽犯罪は罰金および/または短期の懲役刑で処罰されます。どのような状況でも、躊躇せず警察に届け出てください。
イタリアは安全?
ここまで、イタリアの治安について紹介してきました。「イタリアは安全?」という質問に対して、答えは「はい」です。確かに、有名な観光地の近くでは注意が必要で、気を散らされないようにする必要がありますが、これはどの旅行先でも同じことです。暴力犯罪率の低さと、主要な観光名所周辺の安全確保に向けた取り組みにより、イタリアの治安はここ数年で改善の一途をたどっています。
前述の安全対策に加えて覚えておくべきなのは、旅行中にインターネット接続を維持することの重要性です。安全で信頼性の高いイタリアでのインターネット接続があれば、最新の状況を把握し、旅行中に遭遇する可能性のある危険から身を守るための判断に役立ちます。データ通信は、現地のSIMカードまたはeSIMを購入することで利用できます。例えばSaily(セイリー)のようなeSIMサービスがあります。
SIMカードとeSIMはどちらが良いか、迷う方もいるかもしれませんが、手間のかからないオプションはeSIMです。イタリアに到着する前に購入・設定でき、あらかじめモバイル通信とデータローミングをオンにしておけば、入国した瞬間にプランが有効化されます。
イタリア向けプランはUS$3.99(約600円)から利用できるため、高額な海外ローミングやポケットWi-Fiのレンタルよりもお財布に優しいオプションとなっています。
長期滞在やイタリア国外への移動も予定している場合は、Sailyウルトラプランもご検討ください。グローバルでのデータ通信無制限、アプリのセキュリティ機能全般、さらにイタリア国内16の空港でのラウンジアクセスが含まれています。気になる方はぜひ、Saily eSIMアプリをダウンロードしてみてください。初回ユーザーには、eSIMプランが割引になるクーポンコードも用意されているため、ぜひご確認ください。

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よくある質問
はい、イタリアは女性の一人旅でも安全に楽しめる国です。凶悪犯罪の発生率は低く、多くの女性旅行者が安心して滞在しています。ただし、主要な観光エリアではスリや声かけ詐欺が多いため、貴重品の管理には十分注意しましょう。
日本は世界的に見ても治安の良い国であり、犯罪発生率はイタリアより低い傾向にあります。一方で、イタリアもヨーロッパの中では比較的安全な国のひとつです。日本との大きな違いは、ローマやミラノなどの大都市でスリや観光客を狙った詐欺が多い点です。日本では荷物を置いて席を離れても問題ないことが多いですが、イタリアでは貴重品を肌身離さず持ち歩くことが大切です。
はい、イタリアの水道水は安全に飲めます。ローマをはじめとする多くの都市では、街中に無料で飲める水飲み場(ナゾーネ)が設置されています。夏にイタリアを訪れる場合は気温が高くなるため、こまめに水分補給をして熱中症を予防しましょう。ただし、イタリアの水は硬水のため、軟水に慣れている日本人の方はお腹の調子が変わることもあります。気になる方はミネラルウォーターを購入するとよいでしょう。
はい、イタリアは住む場所としても安全な国です。一部の都市には治安がやや不安定な地区もありますが、全体的に見ると空き巣の発生率も低く、ヨーロッパの中でも安全な国のひとつとされています。
はい、イタリアは日本人旅行者にとっても安全に旅行できる国です。基本的な安全対策はどの国の旅行者にも共通しますが、日本人旅行者は特に以下の点を確認しておきましょう。海外旅行保険に加入しておくこと(クレジットカード付帯の保険だけでは補償が不十分な場合もあります)、そして在イタリア日本国大使館・領事館の連絡先を控えておくことです。短期の旅行でも長期滞在でも、万が一に備えた準備が安心につながります。





