SM-DP+アドレスとは?eSIMを手動で設定するための完全ガイド
SM-DP+アドレスは、eSIMの有効化に必要な特別なアドレスで、QRコードなしでもスマートフォンを直接eSIMプロバイダーのサーバーに接続できる重要な役割を担います。通常、eSIMの設定はスムーズに行えますが、QRコードが利用できない場合や、ネットワークの不具合があると、手動で設定しなければならないケースもあります。この記事では、SM-DP+アドレスの役割や重要性、iPhoneとAndroidでの手動設定方法を詳しく解説します。

SM-DP+アドレスとは?
SM-DP+アドレス(Subscription Manager Data Preparation Plusアドレス)とは、スマートフォンがeSIMを有効化する際に、モバイル通信を利用するための必要な情報をダウンロードできるようにする固有のアドレスのことです。これは、デバイスがキャリアのサーバーと正しく通信し、eSIMの設定を完了させるために使われます。通常、eSIMの設定はQRコードをスキャンするだけで完了しますが、QRコードを紛失したり、通信環境の影響でスキャンできない場合には、手動でSM-DP+アドレスを入力する必要があります。このアドレスを正しく入力することで、スマートフォンは適切なeSIMプロバイダーのサーバーに接続し、モバイルデータプランを安全にダウンロードできます。ほとんどの場合、スマートフォンはSM-DP+アドレスを自動取得しますが、自動設定が失敗した場合には手動での入力が必要になります。このアドレスがないと、スマートフォンは適切なeSIMプロファイルを取得できず、ネットワークに接続できなくなるため、eSIMの利用には欠かせない情報となります。
このSM-DP+アドレスが正しく設定されていれば、eSIMのアクティベーションがスムーズに進み、すぐにモバイルデータを利用できるようになります。逆に、誤った情報が入力されていると、ネットワークに接続できず、データ通信が利用できなくなってしまうため注意が必要です。
SM-DP+アドレスの役割
eSIMのサービスを契約すると、SM-DP+アドレスがeSIMを正常に動作させるために必要になります。eSIMのアクティベーションプロセスでは、以下のような重要な役割を果たします。
正しいサーバーへの接続を確立:SM-DP+アドレスは、デバイスを適切なeSIMプロバイダーのサーバーへ接続させ、アクティベーションに必要なデータを取得できるようにします。これがなければ、スマートフォンは正しいサーバーにアクセスすることができません。
eSIMプロファイルのダウンロードとインストール:接続が確立されると、eSIMプロファイル(ネットワーク認証情報や設定を含む)がデバイスにダウンロードされます。これにより、物理SIMカードが不要になり、デジタルでの通信設定が可能になります。
複数のeSIMの管理と切り替え:SM-DP+アドレスは、デバイスが複数のeSIMプロファイルを保存・管理できるようにするため、旅行や仕事、プライベートなどの異なるモバイルプランを簡単に切り替えることができます。
デバイスの認証と識別:各eSIMプロファイルは特定のデバイスに紐付けられており、SM-DP+アドレスは新しいモバイルプランをアクティベートする際にスマートフォンの識別と認証を行います。これにより、安全で認可されたデバイスのみがネットワークにアクセスできるようになります。
スマートフォンでSM-DP+アドレスを見つける方法
eSIMのアクティベーションにはSM-DP+アドレスが欠かせません。この情報がないと、必要なソフトウェアをダウンロードできず、eSIMの設定が完了しません。その結果、ネットワークに接続できなくなり、通話やモバイルデータが利用できなくなります。ここからは、iPhoneとAndroidでSM-DP+アドレスを確認する方法を説明します。
iPhoneでのSM-DP+アドレスの確認方法
SM-DP+アドレスをiPhoneで見つけるのは簡単です。以下の手順で確認できます。
設定を開く
「モバイル通信」(または地域によっては「モバイルデータ」)をタップする
使用しているeSIMプランを選択する
eSIM詳細のセクションで「SM-DP+アドレス」を探す
表示されない場合は、「モバイル通信プランを追加」をタップし、手動設定オプションを確認する
SM-DP+アドレスを見つけたら、コピーして手動でeSIMをアクティベートできます。
AndroidでのSM-DP+アドレスの確認方法
Androidでは、スマホのメーカーによって手順が若干異なる場合がありますが、基本的な流れは同じです。以下の方法でSM-DP+アドレスを確認できます。
設定を開く
「ネットワークとインターネット」 または 「接続」 をタップする(機種によって異なる場合あり)
「SIM」 または 「モバイルネットワーク」 を選択し、eSIMプロファイルを開く
「SM-DP+アドレス」 を選ぶ(機種によっては 「eSIM詳細」 や 「アクティベーションサーバー」 と表示されることもあり)
表示されない場合は、「キャリアを追加」 または 「eSIMを手動で追加」 をタップし、手動設定オプションを確認する
SM-DP+アドレスが見つかったら、手動で入力してeSIMのアクティベーションを行うことができます。
スマートフォンでSM-DP+アドレスを手動で設定する方法
ほとんどの場合、eSIMの設定は自動で完了しますが、QRコードを紛失・破損した場合や、ネットワークの不具合、eSIMの再インストール、通信事業者がQRコードを提供していない場合などでは、SM-DP+アドレスを手動で入力する必要があります。ここからは、SM-DP+アドレスを見つけた後、iPhoneとAndroidそれぞれのeSIMの手動での設定の方法について詳しく説明します。
注意:手動設定を試す前に、お使いのデバイスがeSIMに対応しているか確認して、不必要なトラブルシューティングを避けましょう。
iPhoneでのeSIMの手動設定方法
設定を開き、「モバイル通信」(または地域によっては「モバイルデータ」)をタップする
「モバイル通信プランを追加」または「eSIMを追加」を選択する
QRコードをスキャンせず、「詳細を手動で入力」をタップする
eSIMプロバイダーから提供されたSM-DP+アドレスを入力し、必要に応じてアクティベーションコードも入力する
「次へ」をタップし、iPhoneが情報を確認する
設定完了後、eSIMをメイン回線・サブ回線・データ専用回線のどれとして使用するか選択する
以上で設定完了です!eSIMが正常に動作しない場合は、プロバイダーのSM-DP+アドレスを再確認してください。
AndroidでのeSIMの手動設定方法
Androidの設定手順は機種によって異なる場合がありますが、基本的な流れは同じです。以下の手順で設定を行ってください。
設定を開き、「ネットワークとインターネット」(または「接続」、機種によって異なる)をタップする
「SIM」 または 「モバイルネットワーク」 を選択し、「eSIMを追加」 をタップする
QRコードをスキャンせず、「詳細を手動で入力」を選択する
eSIMプロバイダーから提供されたSM-DP+アドレスを入力し、必要に応じてアクティベーションコードも入力する
「次へ」 をタップし、デバイスがeSIMのアクティベーションを処理する
設定完了後、eSIMをメイン回線またはサブ回線として使用するか選択する
これで接続完了です!もし手動入力オプションが表示されない場合は、デバイスのソフトウェアバージョンを確認するか、eSIMプロバイダーにお問い合わせください。
eSIMのQRコードを使用してSM-DP+アドレスを設定す方法
eSIMのQRコードが正常に動作している場合、手動で入力する必要はありません。 スキャンするだけで、スマートフォンが自動的にSM-DP+アドレスを取得します。
SailyのQRコードを使用してeSIMを設定する方法:
設定を開く
「モバイル通信」(iPhone)または 「ネットワークとインターネット」(Android)をタップする
「モバイル通信プランを追加」 または 「eSIMを追加」 を選択する
Sailyから提供されたQRコードをスキャンする
画面の指示に従ってアクティベーションを完了させる
SailyのQRコードを使えば、設定は簡単かつスムーズ。 複雑な手順は不要で、タップ、スキャン、接続の3ステップで完了します。なお、他のeSIMプロバイダーでは追加の認証手順が必要な場合があるため、QRコードが機能しない場合や、エラーが発生した場合は、プロバイダーの指示を確認することが重要です。
eSIMがアクティブになったら、データプランを切り替えたり、設定を管理したり、スムーズな接続を維持できます。
SM-DP+アドレスとSIM番号(ICCID)の違い
SM-DP+アドレスはeSIMプロファイルのダウンロードとアクティベーションに不可欠な役割を果たす一方で、ICCIDは各SIMの固有識別番号として、SIMが正しく認識されるために必要です。どちらの要素もモバイル接続を確立するために不可欠ですが、SIMカードとeSIMのアクティベーションプロセスの中では、それぞれ異なる役割を果たしています。
項目 | SM-DP+アドレス | SIM番号(ICCID) |
---|---|---|
目的 | eSIM向け | 物理SIM向け |
フォーマット | eSIMプロバイダーから提供されるURL形式のアドレス | 19桁または20桁の数字列 |
保存場所 | スマートフォンのeSIM設定内 | SIMカード本体に記載 |
使用方法 | eSIMプロファイルをダウンロード・インストールするために使用 | 物理SIMをネットワークに紐づけるために使用 |
ICCIDが特定の物理SIMカードに紐づいているのに対し、SM-DP+アドレスはeSIMプロファイルをリモートでアクティベート・管理するためのゲートウェイとして機能します。これにより、eSIMのダウンロードやプロファイルの切り替え、交換を行う際に、物理SIMカードを挿し替える必要がありません。
eSIMを使用すれば、ICCIDを意識する必要はなく、スマートフォンがSM-DP+アドレスを利用してアクティベーションを実行するため、わずか数回のタップで簡単にネットワークへ接続できます。

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