iPadでeSIMを設定する方法:手順ガイド
eSIMは物理的なSIMカードと違って、取り外すことなくすべてオンライン上で完結できるなど優れた機能があるため、現在世界中で普及しています。eSIMをiPhoneやAndroidで設定する方法はよく見かけますが、意外と知られていないのがiPad でのeSIMの利用です。ほとんどの人はiPadがeSIMをサポートしているのかどうかすら知らないでしょう。今回はiPadでeSIMを設定する手順をはじめ、iPadでのeSIMの利用に関連する様々なトピックについて詳しく解説します。
iPadでeSIMを設定する際に必要なもの
eSIMとはスマホ埋め込み型のデジタルSIMのことで、故障や紛失のリスクがないことでも知られています。以下は、iPadでeSIMを設定する際に必要なものです。
eSIM対応iPad
iPadでeSIMを設定する場合は、iPad第7世代~第10世代やiPad Proなど、まずeSIM対応機種であることが前提条件となります。
インターネット環境
iPadでeSIMを設定するためには、Wi-Fiなどの通信環境が必要です。その際、セキュリティ面が脆弱な公共のフリーWi-Fiではなく、なるべく安全性の高いWi-Fiを使用しましょう。
通信プラン
通信キャリアやグローバルサービスプロバイダーによってはeSIM対応していない会社もあるので、iPadでeSIMを設定するためにはeSIM対応している通信プランを契約しなければいけません。なお、iPadで使用するeSIMサービスの品質を優先する場合はSailyがおすすめです。
日本でeSIMに対応しているiPad
基本的にiPadはWi-Fi専用モデルとセルラー(Cellular)モデルの2種類があります。 Wi-Fiモデルはその名の通り、Wi-Fiを使用してデータ通信をしますが、外出先ではWi-Fiスポットやモバイルルーターなどが必要です。対するセルラーモデルは、スマホと同じようにWi-Fiの利用に加えて、SIMを使用したデータ通信ができますが、日本ではドコモ、au、ソフトバンクなどの主要な通信キャリアや格安SIM会社と契約しないとモバイルデータ通信は利用できません。
以下は、日本国内で販売されているiPadのeSIM対応機種一覧です。
iPad(第8世代など、第7世代以降はeSIM対応だが、第6世代以前の機種は非対応)
iPad mini(iPad mini5やmini6など第5世代以降はeSIM対応だが、iPad mini4以前の機種は非対応)
iPad Air(第4世代など第3世代以降はeSIM対応)
iPad Pro11インチ(全ての世代でeSIM対応)
iPad Pro12.9インチ(第3世代以降はeSIM対応)
eSIMが使用できるのはiPad何世代から?という声をよく耳にしますが、iPadOSが16.1以降(iPhoneの場合はiOS 16以降)のWi-Fiモデル+セルラーモデルのiPadであれば、eSIMを自動的にインストール可能です。
また、現在、日本で販売されているiPadの全てがeSIMに対応しているわけではありません。そして、iPad Pro (M4)、iPad Air (M2)、iPad mini (A17 Pro)の3つのモデルには物理的なSIMカードは搭載されておらず、eSIMを使ってアクティベートされます。
iPadがeSIMに対応しているかどうかを確認する方法
iPadがセルラーモデルの場合はeSIMに対応しています。以下は、iPadがeSIMに対応しているかを確認する方法です。
iPadの機種名から確認
iPadのホーム画面の設定アプリを開き、「一般」>「情報」の順にタップし、iPadの機種名からeSIMに対応しているかを確認できます。
EIDの有無
EIDはeSIM Identifierの略称で、eSIM対応機種だけに割り当てられた32桁の識別番号です。iPadのホーム画面の設定アプリを開き、「一般」>「情報」の順にタップし、EIDのところに数字が表示されている場合はeSIMに対応しています。
iPadでeSIMを設定する方法
こちらでは、iPadでeSIMを設定する方法をいくつか紹介します。
iPadでQRコードを使ってeSIMを設定する方法
以下は、QRコードを使ってeSIMをアクティベートする手順です。
契約している通信キャリアに問い合わせてQRコードを入手します。
カメラアプリを開いてQRコードをスキャンし、「モバイル通信プランが検出されました」と表示されるのでそれをタップします。
お使いのiPadがiPad OS17.4以降の機種で、通信キャリアのウェブサイト、またはメールでQRコードを受け取った場合は、QRコードを長押しして「eSIMを追加」をタップします。
「続ける」>「モバイル通信プランを追加」の順にタップします。
もしeSIMのアクティベートの追加認証として確認コードが求められたら、通信キャリアから提供された確認コードを入力しましょう。
eSIMキャリアアクティベーションを使ってiPadにeSIMを設定する方法
使用するeSIMの通信キャリアに問い合わせてeSIMキャリアアクティベーションを設定した場合、以下の手順となります。
iPadで「モバイル通信プランのインストールの準備ができました」という通知をタップします。
次に設定アプリで、「モバイル通信プランのインストールの準備ができました」という通知が表示されたら「続ける」をタップします。
iPadを再起動します。また、これまで物理的なSIMカードを使用していた場合は取り外します。
新しいキャリアでiPadにeSIMを設定する方法
以下は、iPadの初期設定の際にQRコードを使ってeSIMをアクティベートする手順です。
「モバイル通信を設定」という画面が表示されたら「QRコードを使用」をタップします。
画面の指示に従って進めていきます。
eSIMをiPhoneからiPadに移行する方法
iPad-iPad同士のeSIM転送は対応していますが、iPhone-iPad間のeSIM転送は対応していません。また、eSIMクイック転送後、元々使用していた端末のSIMは無効になります。
他のiPadからeSIMプランを転送する方法
Sailyなど一部の優れた通信キャリアでは、これまで使用していたiPadから新しいiPadに電話番号を転送できるeSIMクイック転送が利用可能です。
iPadにiPadOSの最新版が搭載されていることを確認します。
「設定」>「モバイルデータ通信」>「iPadプランを転送」の順に進みます。
転送したい回線の横に転送ボタンがある場合はタップします。転送ボタンが表示されない場合や、eSIMプランが転送できない場合は、通信キャリアに問い合わせましょう。
画面の指示に従って新しいiPadへeSIMプランを転送します。古いiPadのeSIMの設定は削除されます。なお、この転送が完了するまで数分かかる場合があります。
どのeSIMでもiPadでアクティベートできるか?
これまでiPadでのeSIMの設定方法について解説してきました。日本国内ではドコモやau、ソフトバンクなど主要な通信キャリアであれば、大抵のiPadのeSIM対応機種でアクティベートすることが可能です。ただし、iPadやiPhoneで格安eSIMを使用する場合は設定できないことがあります。もちろん、eSIMに対応していない機種の場合は設定すらできません。また、基本的に物理SIMカードからeSIMへの移行は可能ですが、eSIMから物理SIMカードへの移行はできないので注意しましょう。
iPad用のeSIMプロバイダーを選ぶ方法
iPadは、自宅にいる時だけでなく、海外旅行で移動している際に映画やドラマを視聴するための必須アイテムといえます。よって、自宅や旅行中にiPadを安全かつ快適に利用するためには、最適なeSIMサービスを提供しているプロバイダーが必要不可欠です。数あるeSIMプロバイダーの中から優れたeSIMサービスを選択するには、提供しているプラン数、利用できる国の数、そして利用しやすさが重要なポイントとなります。
VPN業界を牽引するNordVPNを提供しているNord Security社が、新たなeSIMブランドSailyを開発しました。このSailyは世界180か国以上で利用可能なサービスで、多くの注目を集めています。提供しているプランは1GBからのプリペイド式で、短期の海外旅行から留学など長期間海外で生活する場合にも大変便利です。iPadにSailyアプリを一度ダウンロードしておけば、渡航前でも現地に着いてからでもアプリからすぐプラン購入できるため、海外旅行の際には非常に利用価値の高いeSIMといえます。