データローミングとは?設定方法と旅行中のトラブル回避ガイド
データローミングとは、海外滞在中でも日本国内と同じようにインターネット接続ができる便利な機能として知られています。しかし、その反面、通信料金が高額になる恐れもあります。今回は、データローミングの設定方法や旅行中のトラブル回避方法についてご紹介します。データローミングに関する正しい知識があれば、旅行先でストレスなく、快適に滞在することができるでしょう。
データローミングとは?
こちらでは、データローミングについて紹介します。
データローミングって何?と思う日本人は多いでしょう。普段、日本人の大半は日本国内にいるため、データローミングを使用することはまずなく、設定をオンにするとどうなるのかはあまり知られていません。データローミングとは、スマホに内蔵されているeSIMや物理的なSIMを使って現地の通信事業者のネットワーク回線を利用し、海外にいながら日本国内と同じようにデータ通信ができる機能です。基本的には、日本で契約している通信会社が提携している現地の通信会社の通信設備(インフラ)に接続することで、インターネットを使用することができます。
データローミングの使用方法は簡単です。スマートフォンに内蔵されているデータローミング機能をオンにするだけで、海外でもデータ通信が利用できるようになるので、海外旅行中にスマホを使って現地の地図を調べたり、情報を保存したい場合などに有効です。
また、海外旅行に行く際によく耳にする海外ローミングとは、このデータローミングのことです。加えて、ローミングオンやローミングオフという言葉もよく聞きますが、これはデータローミング機能をオンにするか、オフにするかということです。そして、ローミング中とは、データローミングがオンになっていることを意味しています。紛らわしい言葉が多いですが、覚えておくとデータローミングを利用する際に役立つでしょう。
データローミングをオンにするとどうなる?
上記でも紹介した通り、海外でデータローミングをオンにすると現地の通信会社のネットワーク回線を使ってのインターネット通信が可能になります。一方、日本国内でデータローミングをオンにしていても、特に影響はありません。
ただし、海外滞在中にデータローミングをオンにしたままでいる場合は要注意! SNSアプリから頻繁に通知が届いたり、ゲームアプリのアップデートなどで自動的にデータが使用されてしまい、データ通信料が高額になる危険があります。海外旅行へ行く前には、あらかじめデータローミングの設定からオフにしておくようにしましょう。
データローミングをオフにするとどうなる?
データローミングオフとは、データローミング機能を使用できなくなる状態のことです。海外旅行中に海外ローミングしないとどうなるかというと、単純にインターネットに接続できなくなるだけです。海外など、基本的に日本国内で契約している携帯電話会社の電波が届かない場所にいる場合、スマートフォンには圏外と表示され、Wi-Fiを使用しない限りインターネットは使用できません。
データローミングの設定方法
海外旅行中に道に迷わないように地図をチェックしたり、良さそうなお土産屋やレストランを探したりするために、インターネットは必要不可欠ですよね。ここでは、多くの日本人が使用しているiPhoneとAndroid端末でのデータローミング(海外ローミング)の設定方法をご紹介します。
iPhoneでデータローミングを設定する方法
データローミングとは、海外にいながら現地のネットワーク回線を使ってインターネットを利用することで、もちろんiPhoneでも利用することができます。以下では、iPhoneでのデータローミングの設定方法を順番に紹介します。海外旅行に行く際にはぜひ参考にしてください。
契約している携帯電話会社のアプリから「海外ローミングサービス」をオンにします。
アプリが並ぶトップ画面のAppライブラリから「設定」を探してタップします。
「モバイル通信」をタップします。
「通信のオプション」をタップします。
「データローミング」をオンにします。
Androidでデータローミングを設定する方法
以下は、Android端末からデータローミングを設定する方法です。
アプリが並ぶトップ画面から「設定」をタップします。
「ネットワークとインターネット」をタップします。
「インターネット」をタップし、通信会社のアイコンから「ローミング中」をオンにします。
※Android端末はメーカーによって各メニューの表記が異なる場合があるので注意しましょう。
データローミング使用量の確認方法
データローミング使用量の確認方法は、基本的にユーザー自身が契約している通信会社のアプリから確認することができます。通信会社によってそれぞれ表記は異なりますが、海外ローミングの利用状況から確認することができるので、海外でモバイルデータ通信をオンにしてしまった時や、ローミング使用量が気になる場合は、こまめにチェックしておくとよいでしょう。
データローミングについて知っておくべきポイント
ここでは、データローミングを利用する際に知っておくべきポイントをいくつか紹介します。
データローミング料金の高額請求の可能性
データローミングを利用すると、やはり気になるのが料金ですよね。日本国内にいる時と同じようについつい使いすぎてしまって帰国後に高額請求が届いた…なんて話もよく聞きます。データローミングは便利な機能ですが、使い方によっては非常に通信料が高額になる可能性があるということを覚えておきましょう。
利用できる地域が限られている
データローミングは、どの国でも利用できるわけではないことをご存知ですか?通信会社によって利用できる国や地域は異なっており、なかには全く使用することができない場所も存在するのです。日本で契約している通信会社が訪問予定の国で利用できるかどうか、渡航前に必ず確認しておくことをおすすめします。
海外でのデータ使用量の計測
日本国内と違い、海外でのデータ使用量の計測は国や地域によって全く異なります。なかには、ほんの少し使用しただけで料金が高額になる場合もあります。できるだけデータローミングをしないためにも、Wi-Fi環境がある場合は利用するなど、事前にいくつか対策を考えておくと良いでしょう。
データローミングなしでインターネット接続を維持する方法
以下では、海外でデータローミングを使用しないでインターネット接続を維持する方法をいくつか紹介します。
フリーWi-Fi
フリーWi-Fiは、海外でも駅や空港、カフェなどで使用できる場合が多いものです。誰でも利用できて便利ですが、実はセキュリティ面が脆弱でセキュリティリスクを伴う危険があり、最悪の場合、個人情報が漏えいしたり、デバイス自体が使用不能になることもあります。しかし、VPN(仮想プライベートネットワーク)に接続することでインターネット通信を暗号化できるため、フリーWi-Fiを通して接続しているインターネットの閲覧内容を第三者に知られる心配がなくなります。
現地のSIMカードを購入する
渡航前にインターネットで現地の格安SIMを購入する、もしくは現地の空港でSIMカードを購入するのが、これまでもっとも一般的な方法でした。ただし、前者は現地で接続を試みたものの互換性がなくインターネット接続できないなどの欠点があったり、後者は比較的コストが高く、国によってはアクティベートされるまで数時間かかるなどという課題があるのも事実です。
モバイルWi-Fiルーターを借りる
空港などでモバイルWi-Fiルーターをレンタルするのもひとつの手といえます。しかし、提供している会社にもよりますが、データ通信量の上限がある場合がほとんどで、超えてしまった場合は通信制限されてしまいます。また、渡航前にあらかじめ決められた国でしか利用できないなどといった難点もあるため、出張やツアー旅行などには向いていますが、フリーランサーや気ままな旅をしたいユーザーには不向きといえるでしょう。
eSIMを利用する
eSIMは、海外で過剰なローミング料金をかけずにインターネットを利用する方法として、今もっとも有効な方法といえるでしょう。eSIMとは、物理的には存在しない、インターネット上に存在するSIMのことで、すべてアプリで設定できるため、物理的なSIMのようにスマホから出し入れする必要がありません。「クイックスタート eSIM」で簡単に設定ができ、すぐに利用を開始できます。なかでもSailyというeSIMサービスは、世界180か国で利用可能で、多くの旅行者から注目されています。その魅力は、なんといっても、国によって利用可能な料金プランが複数あるため、滞在日数や用途に合わせて通信コストを安く抑えられる点です。物理的なSIMとeSIMのどちらが優れているかは難しいところですが、eSIMの方がSIMカードの紛失リスクを避けられる点では明確に利点があります。
まとめ
今回は、海外旅行先でインターネットを利用するための方法として、データローミングを中心に解説してきました。データローミングは大変便利な方法ですが、高額な通信料が発生する危険性もあるため、使用する際は慎重にならざるをえません。しかし、最後に紹介したeSIMの場合は、各国毎に使用できるプランが複数あり、無駄に使いすぎることもなく、うまく使いこなすことができればコストを最小限に抑えられる可能性が十分にあります。これまでデータローミングや海外ローミングについてあまり知らなかったという方も、この記事を通してしっかりとした知識を習得され、eSIMの魅力に気づいていただけたことでしょう。